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Posted by TI-DA at

2015年04月12日

◆2015年3月 干潮の泡瀬干潟

Awase tidal flat. March 21, 2015.

2月24日、那覇地裁で第2次泡瀬干潟埋め立て訴訟の判決を傍聴しました。
納得のいかない残念な結果でした。
私個人としては、引き続き、泡瀬の海を見続けて記録していこうと思っています。

3月21日は潮が大きく引く日だったので、ウミエラの様子を見に行きました。
撮影した順に写真を載せます。


クビレミドロです。
沖縄の限られた場所でしか確認されていない海藻で、絶滅の危機に瀕している種です(環境省 レッドデータブック 絶滅危惧Ⅰ類)。


砂が移動しているようです。


イソスギナが一部、砂に埋まっていました。最近、砂が移動したばかりのようです。
底質が変化する(安定していない)と、困る生きものたちもいるでしょう。


埋め立て事業関連のブイがありました。


写真では分かりにくいですが、海上を囲んでいる護岸から、更に構造物が延びていました。
一番手前で、写真右側から中央付近まで延びています。


沖の方まで来ました。


ある程度水深がある所で、水中の様子を見ました。
何種類もの海藻がありました。きれいです。


透明度は少し良くありませんが、水の色はきれいです。
海草藻場です。


頭に大きなツノがあるフグに出会いました。
コンゴウフグに似ています。
警戒していたのか、ずーっとこちらを見たままだったので、正面からの様子しか見ることができませんでした。


砂茶碗が3個並んでいました。
巻き貝が卵を産みながら、卵と砂粒を一緒にして、お茶碗をひっくり返したような形にしていくそうです。
あまりの見事さに感心してしまいます。


ウミエラです。確認できてホッとしました。
砂地にいて、鳥の羽根のような形をしています。


たくさんのポリプが開いています。
サンゴやクラゲ、イソギンチャクの仲間です。
このひとつひとつのポリプが、触手で小さな餌を捕らえて、食べるそうです。


海草とウミエラが隣り合っていました。
美しい光景でした。


ウミヒルモ(海草の一種)です。
陸上の植物にそっくりです。


海中はこのような感じです。


海上工事はこのような場所で行われています。


埋めたり、周辺の海に影響を与えるのではなく、残して(守って)いく方がいい。
あまりにももったいない、と思います。


大きなイソギンチャクがいました。


何種類かの二枚貝の殻が散乱している所がありました。
人が身を取ってから、殻を捨てた可能性もあるかもしれませんが、何らかの原因で貝類が死んだ可能性もある、と思っています。


海草が、根本だけ残り茶色くなっている一帯がありました。
枯れる時期なのかと思いましたが、元気そうな一帯もありました。


このような感じです。


海上工事の範囲がどの辺りまで来るのか、周辺の海や生きものにどのような影響が出るのか・・・。

岸に向かう途中、知り合いの人に会いました。
一緒にいた小学生くらいの男の子達は、大きなウミウシを見て、とても嬉しそうでした。
海と生きものがとにかく好き、という雰囲気でした。

人工よりも、自然のままの干潟で五感を刺激され、その場の空気を感じる方がいい。
自然界の生きものたちと出会い、彼らの営みを見せてもらうことで、感じることがいっぱいあります。
私たち人が健やかな精神を保つには、自然と接することがとても大切だと思います。
泡瀬は、それができる場所なのですが・・・。







  


Posted by 有光綾子 at 17:31泡瀬干潟

2015年02月11日

◆海草藻場(うみくさもば)

昨年の10月、仲間達と共に、沖縄本島北部の浅い海に入りました。
海草藻場(うみくさもば)が広がる海です。

海草藻場がどのような感じの所か、ご存じない方もいらっしゃることと思います。
写真を見ながら、イメージしていただけたら、と思います。

浜から泳ぎ始めると、ゆるやかな砂地の斜面があり、その先に草原のような光景が広がっています。




白い砂底に、太陽の光でいろんな模様ができます。


海草に近付くと、葉の上に有孔虫の仲間のゼニイシがついていました。
有孔虫は、一つの細胞からなる生きもので、石灰質の殻をもち、隙間から細い足を出して海草や海藻につかまっています。ホシズナ等もこの仲間です。


海草の間にベラ科の幼魚がいました。いろんな魚を見かけました。
魚たちにとっては、隠れ場所(特に稚魚や幼魚の頃)であり、餌を食べる場所でもある、大切なものです。
ジュゴンやウミガメは、海草自体を食料にします。


ベニアマモでしょうか。光が当たってきれいでした。
他にも、リュウキュウスガモ、ボウバアマモ、リュウキュウアマモ、ウミヒルモ等がありました。


海草藻場の中のくぼ地には、何種類もの幼魚が集まっていて、賑やかな雰囲気でした。
ヒメフエダイの幼魚達は、いろんなサイズのものがいました。


途中で切れた海草を撮影したら、プツプツと出てくる気泡が写っていました。
海草は、進化の過程で、いったん陸上に上がった植物が、再び水中生活に戻ったものだそうです。
海の中で、太陽の光を受けて光合成をしています。
陸上植物と同様に、体の中に空気の通り道があるそうで、ちぎれた断面のその通り道から、小さな小さな気泡が出てきているのでしょう。


このような場を失ってはならないと思います。


かつて、沖縄本島の沿岸には、今よりも海草藻場がたくさんあったようですが、埋め立てや環境の変化などで失われてきたそうです。

泡瀬でも、辺野古でも、浦添の海でも、海草藻場を埋めてはならないと思います。


スキンダイビングにて撮影
撮影日 2014年10月







  


Posted by 有光綾子 at 21:51

2014年09月17日

◆「辺野古の海」写真展  沖縄タイムスより

沖縄タイムス(2014年9月15日)より


『辺野古の自然 写真展示』 26日から東京 カメラマンら14人

 素晴らしい自然が残る辺野古を知ってほしい-。沖縄タイムスの伊禮健写真部長、琉球新報やフリーの写真家ら14人が、米軍普天間飛行場の移設に向けた作業が進む名護市辺野古の海や自然などを撮影した「辺野古の海」写真展を、東京都中央区銀座2丁目の「ギャラリー・アートグラフ」で26日から開く。
 写真展では、世界最大級といわれるアオサンゴ、海底を覆い尽くすように広がるテーブルサンゴ、絶滅の恐れが高いジュゴンなど貴重な自然の姿を捉えた写真50点ほどを展示する。
 作品を寄せた写真家の中村宏治さんは「基地間近の海は海草が一面を覆い、日光が差し込んで海底に反射すると海草の緑と白砂が抽象画のように映し出され、髪の毛の逆立つような美しさを見せてくれる」と話す。
 入場無料。10月2日まで(28日は休館)。問い合わせは同ギャラリー。




※問い合せ先の電話番号は省略しました。  


Posted by 有光綾子 at 22:46グッドニュース