2011年10月25日
◆泡瀬干潟のこと. 集会のお知らせ
泡瀬の海上に見える護岸で囲まれた中の海に、航路から浚渫した土砂を流し込むそうですが、その作業をする専用の船が接岸し準備をしているそうです。
過去に本島北部で行われた埋め立ての時の様子を聴いたことがあるので、囲まれた中の様子を何度も想像し、いたたまれない気持ちになります。海底から浚渫する土砂なので細かい粒子もあるでしょう。濁りは護岸の石積みを通り、外部に拡がると思います。
私が反対する最大の理由は、生きものと泡瀬の海を守りたいということです。
泡瀬干潟の成り立ちが知りたくて、調べてみたことがあります。
『うまんちゅぬ宝 泡瀬干潟の自然ガイドブック-泡瀬干潟自然環境調査報告書【普及版】-』(2005)に次の記述がありました。
・離礁などのサンゴ礁が干潟の核として発達し、そこに砂泥が堆積した可能性がある。それが生物に多様な生息場の環境を提供したし、河川による赤土流入などがなく、地下水の湧出など、生物群集に良好な生育環境を育んだと考えられる。
・沖縄のサンゴ礁干潟の大半は、サンゴ礁起源の白い炭酸カルシウムの砂礫などで構成されるが、泡瀬干潟では、これにジャーガルの泥土が主要な構成物になるのが特徴であり、ボーリング調査(環境影響評価書、平成12年、沖縄総合事務局)でも干潟の地層には、およそ10~30mの厚さの柔らかい泥質土がどこでも確認される。
--引用はここまでです--
泡瀬干潟の歴史に比べたら、ほんのわずかな時間でしかない目先の利益のために、泡瀬を埋めて環境を激変させ、生きものを犠牲にすることは、自然に対する冒涜であり人間のおごりだと思います。泡瀬干潟の歴史を私たちの代で断ち切るよりは、守って将来に引き継いでいきたいです。

泡瀬干潟 仮設橋梁. 撮影日 2009年1月31日
造る際は鉄骨を干潟に深く打ち込んでいました。地層が堆積した年月や、サンゴが岩礁を造り上げた年月に比べ、重機で打ち込むのは短い時間です。

手前:サンゴが作りあげた岩礁。いろんな生きものが棲んでいます。
奥:海上に見える人工の護岸
撮影日 2009年4月26日
防災地質学の専門家が、この事業を「防災の観点から無謀」だとする新聞記事がありました。こう言われながらも検証せずに事業が進行するのはなぜでしょうか。東日本大震災のあと、県内のある埋め立て地では住民が防災について話し合い「避難の際に使う橋の数が少ないことを懸念している」とニュースで報じていました。この情勢で、新しく埋め立て地を造ることがどうして止まらないのか、ギモンだらけです。
来週10月31日に集会があるのでご紹介します。
泡瀬埋立中止を求める市民集会 ~埋立地は津波に耐えられない~
日時 2011年10月31日(月) 18時開場 18時半開会
場所 沖縄市産業交流センター (泡瀬漁港内)
主催 泡瀬干潟を守る連絡会
内容 講演、意見交換など
講演 「泡瀬埋立地と地震・津波・被害」
講師 中村 衛 琉球大学理学部(地震学)准教授
詳しくは、泡瀬干潟を守る連絡会のブログ(10月19日)をご覧ください。泡瀬干潟がどんな所か知らない人や、この事業についてあまり知らないという人にとっても、知るチャンスだと思います。
この事業には検証が必要です。できれば土砂を入れる前に事業を中断してもらいたいです。一般の人々の関心の高さを示すことできたら、その可能性があるのではないでしょうか。
過去に本島北部で行われた埋め立ての時の様子を聴いたことがあるので、囲まれた中の様子を何度も想像し、いたたまれない気持ちになります。海底から浚渫する土砂なので細かい粒子もあるでしょう。濁りは護岸の石積みを通り、外部に拡がると思います。
私が反対する最大の理由は、生きものと泡瀬の海を守りたいということです。
泡瀬干潟の成り立ちが知りたくて、調べてみたことがあります。
『うまんちゅぬ宝 泡瀬干潟の自然ガイドブック-泡瀬干潟自然環境調査報告書【普及版】-』(2005)に次の記述がありました。
・離礁などのサンゴ礁が干潟の核として発達し、そこに砂泥が堆積した可能性がある。それが生物に多様な生息場の環境を提供したし、河川による赤土流入などがなく、地下水の湧出など、生物群集に良好な生育環境を育んだと考えられる。
・沖縄のサンゴ礁干潟の大半は、サンゴ礁起源の白い炭酸カルシウムの砂礫などで構成されるが、泡瀬干潟では、これにジャーガルの泥土が主要な構成物になるのが特徴であり、ボーリング調査(環境影響評価書、平成12年、沖縄総合事務局)でも干潟の地層には、およそ10~30mの厚さの柔らかい泥質土がどこでも確認される。
--引用はここまでです--
泡瀬干潟の歴史に比べたら、ほんのわずかな時間でしかない目先の利益のために、泡瀬を埋めて環境を激変させ、生きものを犠牲にすることは、自然に対する冒涜であり人間のおごりだと思います。泡瀬干潟の歴史を私たちの代で断ち切るよりは、守って将来に引き継いでいきたいです。

泡瀬干潟 仮設橋梁. 撮影日 2009年1月31日
造る際は鉄骨を干潟に深く打ち込んでいました。地層が堆積した年月や、サンゴが岩礁を造り上げた年月に比べ、重機で打ち込むのは短い時間です。

手前:サンゴが作りあげた岩礁。いろんな生きものが棲んでいます。
奥:海上に見える人工の護岸
撮影日 2009年4月26日
防災地質学の専門家が、この事業を「防災の観点から無謀」だとする新聞記事がありました。こう言われながらも検証せずに事業が進行するのはなぜでしょうか。東日本大震災のあと、県内のある埋め立て地では住民が防災について話し合い「避難の際に使う橋の数が少ないことを懸念している」とニュースで報じていました。この情勢で、新しく埋め立て地を造ることがどうして止まらないのか、ギモンだらけです。
来週10月31日に集会があるのでご紹介します。
泡瀬埋立中止を求める市民集会 ~埋立地は津波に耐えられない~
日時 2011年10月31日(月) 18時開場 18時半開会
場所 沖縄市産業交流センター (泡瀬漁港内)
主催 泡瀬干潟を守る連絡会
内容 講演、意見交換など
講演 「泡瀬埋立地と地震・津波・被害」
講師 中村 衛 琉球大学理学部(地震学)准教授
詳しくは、泡瀬干潟を守る連絡会のブログ(10月19日)をご覧ください。泡瀬干潟がどんな所か知らない人や、この事業についてあまり知らないという人にとっても、知るチャンスだと思います。
この事業には検証が必要です。できれば土砂を入れる前に事業を中断してもらいたいです。一般の人々の関心の高さを示すことできたら、その可能性があるのではないでしょうか。
Posted by 有光綾子 at 16:51
│泡瀬干潟