大浦湾(辺野古)の海の中

有光綾子

2014年07月02日 22:49

6月1日、大浦湾の海に入る機会がありました。

仲間達と共に、湾の奥にある、ユビエダハマサンゴ群集に行きました。
湾の奥で、大浦川の河口に近いため、透明度はよくありません。
ここでは、ユビエダハマサンゴが大きな山のように連なっています。
以前スキューバで潜った時は、その規模と見事さに圧倒されました。今回はスキンダイビングだったので、比較的浅い場所を観察・撮影しました。

陸や、船上から見ても、海面下の世界は分かりません。
水中メガネをつけて海中を見ると、視界に延々とサンゴが広がり、そして、そこに無数の魚・生きものたちが群れているのが分かります。
驚く程、生命感あふれる海です。


サンゴの群集がここまで大きくなるのに、どれだけの年月がかかっているのでしょう・・。


スズメダイ科の魚が群れています。種類が多いなぁ、という印象です。サンゴの隙間が隠れ家になるので、安全な住み場所なのでしょう。
写真に写っているだけでも、フィリピンスズメダイ,モンツキスズメダイ,アサドスズメダイ,ヒレグロスズメダイ,ネッタイスズメダイ(?)がいます。


魚の群れが何度も通り過ぎていきます。グルクン(タカサゴ)だ、と思い、潜って撮影しました。


透明度がよくないので、写真を補正するとこのような感じです。タカサゴとササムロの群れのようです。


大きなイカもいました。コブシメでしょう。時期になると、このサンゴの隙間に産卵します。


そっと近付いて撮影させてもらいました。ここが、彼らの生きる場所です。
彼らは、この海を破壊しようとしている人間の思惑などは知らずに、生きて営みを続けています。


米軍普天間飛行場の代替施設を建設する工事では、このユビエダハマサンゴ群集がある辺りに、作業ヤードを作る計画になっているそうです。




近くの浅瀬に移動しました。
仲間が、ジュゴンの食み跡(海草を食べた跡)を見つけました。


むしゃむしゃ、と海草を食べながら前進していくので、筋のように跡が残るそうです。
この海にはジュゴンがいて、この場所にごはんを食べに来ているという証です。


丸い葉っぱの草は、ウミヒルモという海草です。ジュゴンはこの海草が好きだと聞いたことがあります。


相棒が、海草藻場のすぐそばの岩礁で、きれいなサンゴを見つけました。ショウガサンゴだと思います。
形が何となくショウガに似ています。淡いピンク色の色彩が美しいので、このサンゴが見られると嬉しくなります。


ツマジロモンガラの棲みかでしょうか。この場所から離れませんでした。



辺野古や大浦湾の海の中の様子をご存じない方は多いと思います。
私にできることの一つとして、私が見た水中の様子を、ブログを通じて発信する。そのような気持ちで書いています。


撮影日 2014年6月1日
スキンダイビング









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