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Posted by TI-DA at

2014年07月02日

◆大浦湾(辺野古)の海の中

6月1日、大浦湾の海に入る機会がありました。

仲間達と共に、湾の奥にある、ユビエダハマサンゴ群集に行きました。
湾の奥で、大浦川の河口に近いため、透明度はよくありません。
ここでは、ユビエダハマサンゴが大きな山のように連なっています。
以前スキューバで潜った時は、その規模と見事さに圧倒されました。今回はスキンダイビングだったので、比較的浅い場所を観察・撮影しました。

陸や、船上から見ても、海面下の世界は分かりません。
水中メガネをつけて海中を見ると、視界に延々とサンゴが広がり、そして、そこに無数の魚・生きものたちが群れているのが分かります。
驚く程、生命感あふれる海です。


サンゴの群集がここまで大きくなるのに、どれだけの年月がかかっているのでしょう・・。


スズメダイ科の魚が群れています。種類が多いなぁ、という印象です。サンゴの隙間が隠れ家になるので、安全な住み場所なのでしょう。
写真に写っているだけでも、フィリピンスズメダイ,モンツキスズメダイ,アサドスズメダイ,ヒレグロスズメダイ,ネッタイスズメダイ(?)がいます。


魚の群れが何度も通り過ぎていきます。グルクン(タカサゴ)だ、と思い、潜って撮影しました。


透明度がよくないので、写真を補正するとこのような感じです。タカサゴとササムロの群れのようです。


大きなイカもいました。コブシメでしょう。時期になると、このサンゴの隙間に産卵します。


そっと近付いて撮影させてもらいました。ここが、彼らの生きる場所です。
彼らは、この海を破壊しようとしている人間の思惑などは知らずに、生きて営みを続けています。


米軍普天間飛行場の代替施設を建設する工事では、このユビエダハマサンゴ群集がある辺りに、作業ヤードを作る計画になっているそうです。




近くの浅瀬に移動しました。
仲間が、ジュゴンの食み跡(海草を食べた跡)を見つけました。


むしゃむしゃ、と海草を食べながら前進していくので、筋のように跡が残るそうです。
この海にはジュゴンがいて、この場所にごはんを食べに来ているという証です。


丸い葉っぱの草は、ウミヒルモという海草です。ジュゴンはこの海草が好きだと聞いたことがあります。


相棒が、海草藻場のすぐそばの岩礁で、きれいなサンゴを見つけました。ショウガサンゴだと思います。
形が何となくショウガに似ています。淡いピンク色の色彩が美しいので、このサンゴが見られると嬉しくなります。


ツマジロモンガラの棲みかでしょうか。この場所から離れませんでした。



辺野古や大浦湾の海の中の様子をご存じない方は多いと思います。
私にできることの一つとして、私が見た水中の様子を、ブログを通じて発信する。そのような気持ちで書いています。


撮影日 2014年6月1日
スキンダイビング








  


Posted by 有光綾子 at 22:49辺野古

2014年06月21日

◆キャサリン・ミュージックさんの手紙

5月11日のブログで、アメリカ人海洋生物学者キャサリン・ミュージックさんが、キャロライン・ケネディ駐日アメリカ大使宛てに手紙を出した、という新聞記事を紹介しました。

その後沖縄タイムスに、手紙の訳文が2回に分けて(上・下)掲載されました。






ケネディ大使への手紙  ◇上
(沖縄タイムス 2014年5月23日)

キャロライン・ケネディ閣下

 私がこの長い手紙を書いたのは、沖縄本島北東部の大浦湾(辺野古)にある素晴らしいサンゴ礁生態系を日米の軍備増強計画がもたらす破壊から守るよう、あなたのご助力を嘆願するためです。
 
 私は過去11年間(1981年~88年と2007年~2011年)沖縄に住み、海洋生物学者として働いてきました。そして北は奄美大島や喜界島から、南は与那国島まで、琉球列島全域の海に潜ってきました。この経験から私は、大浦湾の美しいサンゴ礁に匹敵するサンゴ礁生態系は他に残っていないことを保証します。何ということでしょうか!(あきさみよー!)
 
 このサンゴ礁が今も生き残っていることは、本当に奇跡といってよいでしょう。ここではサンゴの病気や白化が見られないのです!ここのサンゴ礁は、太平洋からカリブ海まで世界中のサンゴ礁を襲い破壊し続けているさまざまな問題を回避しているのです。(世界中のサンゴ礁が死滅しつつあり、現存するサンゴ礁が非常に貴重なものであることを、あなたも痛感されているでしょう)

 大浦湾は独自の素晴らしい生態系を有しています。ここには、マングローブ、川、カニたちの住む砂浜、パッチ状に広がる浅瀬のサンゴ礁(私の専門とする青サンゴや赤いイソバナが繁茂しています)があります。また、絶滅が危惧されるジュゴンは言うまでもなく、日本に生息するクマノミ全種が生息しており、浅瀬に無数の海草が群をなしています。中でも最も素晴らしいのが、「珊瑚博物館」と呼ばれるより深いところにあるサンゴ礁で、数えきれないほどの華麗なサンゴが集合しています。7回のダイブで見た限り、ここのサンゴの全てが生きていました。私はまるで自分が子供の頃-全てがまだ生き生きとして申し分なかった60年前-に戻ったような気がしました。

 私は、海洋生物を愛する立場からこの手紙を書いています。沖縄本島に残る最後の素晴らしいサンゴ礁を守るために、私と沖縄の人々に手を貸してくださいませんか?

 大浦湾に残る素晴らしいサンゴ礁をご自分の目でご覧になるために、1度(お望みなら何回か)私と一緒にこの海に潜ってみませんか。あなたは、最近の初の沖縄訪問の際に、ヘリコプターで上空から大浦湾を視察されたのかもしれません。でも2度目は、私と一緒にこの海で泳いでみませんか?時期は今年の6月か9月がよいでしょう(どちらかはご自由にお選びください。ただ、梅雨の季節や台風、観光客の多い時期は避けなければなりませんから、6月の方がよいと思います)。

 比較的安全な30フィート(約9メートル)の深さまで1度か2度潜れば、あなたはこの海のサンゴの美しさと重要性を確信されるでしょう。その素晴らしさを目にした後では、決してそれが消滅することを許容できないはずです。もちろん、この訪問を非公式にすることをお望みでしたら、訪問中メディアを遠ざけておくことができます。その代わり、沖縄の人々がこのサンゴ礁生態系を守るための手助けをしていただくことだけが、私の望みです。普天間基地を辺野古に移設するという決定を覆すことは、危急の課題なのです。

 2015年には破壊(移設工事)が始まることになっており、残された時間は限られています。これほどに美しく、本来の姿を保ったサンゴ礁が破壊されることは、決して起きてはならないことです。  


Posted by 有光綾子 at 18:01グッドニュース

2014年05月11日

◆浦添の海と地元自治会

沖縄タイムス 2014年5月10日







近接した海域で撮影した写真です。


撮影日 2014年1月31日

  


Posted by 有光綾子 at 16:14グッドニュース