2012年2月 干潮の泡瀬干潟

有光綾子

2012年03月20日 18:36

先月、今月と、潮が引いた泡瀬干潟を歩いています。

見たものをご紹介します。
沖に向かって歩いているので、写真を見ながらイメージしてみてください。


広大な砂地には、星のように無数の穴が開いています。すべて生きものたちが開けた穴です。
主は何でしょうか?
あまりの密度の高さに、数えてみたくなりました。大まかに約1m四方の線を引いて相棒と共に数えてみると、約250個。穴2つで1セットかなぁ、という気もします。その場合でも半分の約120個。何かの生きものが120個体ほどいるのかもしれません。全体では、ものすごい数ですね・・。


近くに、ミナミコメツキガニが1個体いました。


砂の上に、フクロノリ(褐藻)がありました。その大きさにびっくりです。比較のために相棒の足も写しました。


砂地にクビレミドロが出ていました。緑藻の一種で、沖縄島の3か所でしか確認されていないという、絶滅危惧種です。泡瀬干潟はそのうちの1か所。春先にクビレミドロが点在する光景を見ると、「今年も出ているね」と思います。
近くで見るとこんな姿をしています。大きさは1~2cmでしょうか。緑色の一本一本にくびれがあるのが、名前の由来だと聞いたことがあります。よく見ると、そんな風に見えたこともありました。


これをご存知でしょうか。
巻き貝が作り上げたものです。たくさんの卵を砂粒と混ぜてこの形にしてあるそうで、砂茶碗(すなじゃわん)を呼ばれています。卵が見えるかなぁ、と目を凝らして何度も見ているのですが、わかりません。ろくろを使って作ったような、美しい形をしています。
あちらこちらにありました。


数cmの浅い水の中に、緑藻が伸びています。ボウアオノリでしょうか。
歩いていて、いろんな種類の海藻を見かけました。


干潮の砂地には、鳥たちがいました。お食事時なのでしょう。


鳥の向こうに見えるのは、浚渫圧送船です。中城新港で浚渫し運んできた泥を、この船が護岸内の海に圧送します。


手前の鳥を撮影していたら、向こうに別の2羽も写っていました。棒にとまっているのはおそらくミサゴ、白いのはダイサギだと思います。


ここから、引き返して岸に戻りました。
この日泡瀬を歩いて、季節はめぐっているなぁ、と感じました。

撮影日 2012年2月25日


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