2013年5月 泡瀬干潟 ウミエラを見に
Awase. May 26, 2013.
5月、年間で最も潮が引く日に、沖のウミエラ生息地を見に行きました。
水中を見ることができるよう、スキンダイビングの装備をしていきました。
一面の海草藻場です。ボウバアマモの葉先がちょうど出るくらいの水深でした。テレビで見る外国の光景のようでした。
足元を見ると、何種類もの海草が生えていました。
ウミエラです。サンゴやイソギンチャクの仲間(刺胞動物)で、大きな鳥の羽のような形をしています。浅い水の中に、何個体か確認することができました。
この先の砂地は深くなっているようでした。
海上に作られた護岸です。
浅いくぼ地に浮いて、水中を観察しました。海草藻場にはいろんな生きものがいて、時折魚もやって来ます。
シラス型稚魚の群れは体が透明なので、白い砂地を背景に、まるで眼が泳いでいるようでした。その眼の数だけ命があるということだなぁ、と思いながら眺めていました。
海草の葉の裏に、ハゼがいました。ウミショウブハゼでしょうか。
緑の丸い葉はウミヒルモ、細長いのはマツバウミジグサだと思います。メッシュ構造のような不思議なものも、海藻の一種でしょうか。
ウミヒルモの表面に、別の藻類が生えています。よく見ると、植物だけでもわずかな範囲にいろんな種類があります。
ヨコエビかワレカラの仲間(節足動物)のような生きものも、たくさんいます。脚で、海藻や海草につかまっています。
広くないくぼ地ですが、海草の葉上にはこの節足動物が鈴なりです。とてつもない数です。
陸から見たら、水があるだけ。
上から見たら、緑の草が見えるだけ。
でも、顔を水につけて水中を見たら、とてつもない数の生きものの存在に気付きます。
写真家の小橋川さんが写真を通して伝えている世界を、実感できた思いでした。
撮影日 2013年5月26日
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